「RASHIX(ラシックス)」は、放射線の効率的な遮へいが可能なセラミックスです。
セラミックスは、耐火性と断熱性機能を持つことで知られていますが、「RASHIX」は、常識を覆す4.9g/㎤の密度※があり、その密度の高さゆえに、放射線を効率的に遮へいする能力も有しています。
従来、放射線の遮へいには、鉛や、鉛を含む材料が使用されてきました。
しかし、鉛は加工や設置が困難で、人体に有害な物質、鉛廃棄物は地球環境に対して影響を及ぼすものとして懸念され、
代替材料が求められるようになりました。
三石耐火煉瓦では、「RASHIX」の材料として、他産業の副生成物である酸化鉄を活用。
創業以来120年以上培ってきた耐火煉瓦製造技術を結集することによって、副生成物を原料として、環境浄化への貢献を実現いたしました。
セラミックス「RASHIX(ラシックス)」は、人体にも環境にも負荷のない安全な原料を用いながら、
放射線遮へい能力が非常に高く、また加工もしやすいことを特長としています。
※コンクリート密度=約2.3g/㎤
Radiation +Shield +Ceramics から命名しました。
レディエーション:放射線
シールド:盾となる ~を保護する、かばう
セラミックス:陶磁器
放射線遮蔽セラミックスとして製品化されているのは「RASHIX(ラシックス)」だけです。
STEP01 原料 酸化鉄 |
他産業の副生成物である「酸化鉄」を使用します。 |
STEP02 成形 |
型枠に原料を投入しプレス機で成形します。 |
STEP03 焼結 |
体積縮小 4.9g/㎤の高密度 |
STEP04 検査 |
規格どおりの製品になっているか厳しくチェックします。 |
STEP05 完成 |
それぞれのお客様のもとへ出荷されていきます。 |
現在、日本・アメリカ・韓国・中国で特許を取得。ドイツでは特許申請中。
人の命と、地球の命を守る、特性を有する「RASHIX」。その特性は、大きく以下の6つに分類できます。
放射線遮へい能力に影響を及ぼす最も大きな材料特性は、密度となりますが、「RASHIX」の密度は4.9g/㎤。
コンクリート(密度約2.3g/㎤)の倍以上の高い密度を有します。
この高い密度によって放射線を効率的に遮へいします。
RASHIXにおける放射線の遮へい性は、独立行政法人東京都立技術研究センター、岡山理科大学、大阪府立大学において、検証試験を多方面にわたって行った結果、高い性能が確認されています。
RASHIXは4.9g/㎤の密度があり、効率的に放射線を遮へいすることができます。
例えば、放射性セシウムCs137から発せられるγ線を、同じ厚さ(10cm)のRASHIXとコンクリートで透過率を比較した場合、RASHIXはコンクリートの6分の1に低減することが可能です。
また、RASHIXをコンクリートと同じ透過率にした場合、コンクリートの約半分の厚さとすることができます。
構造物の厚さを半減することにより、土地や建物を有効的に利用することができます。
また、福島県内の除染廃棄物の仮置き場において、RASHIX遮へいボックスで廃棄物からのγ線を遮へいし、放射線量の減少量の測定を行いました。
結果は、遮へい厚さ17cmで98.47%の遮へい率となり、RASHIXの遮へい性能が確認されました。
放射線には、α線、β線、γ線、X線、中性子線などがあります。
このうちα線とβ線は透過力が低く、例えばα線は紙1枚、β線では薄いアルミ箔で遮へいすることができます。
γ線とX線はエネルギーの高い電磁波で透過力が高く、普通の物質では完全に遮へいすることは不可能です。
鉛などはγ線とX線の遮へい物としてよく知られています。
RASHIXは、γ線やX線を効率的に遮へいすることが可能です。
核反応で生じる高速中性子線は水などで減速し、ホウ素などで吸収することができますが、γ線やX線の遮へいとは原理が異なります。
一般的に放射線遮へい材料は、鉛やタングステンなどを配合して作ります。
しかし、鉛には毒性があり、取付け場所や管理に厳重な注意が必要です。
加工場所や加工方法も法令が制定されており、設置面にも様々な配慮が必要で、その用途は限定されてしまいます。
一方のタングステンは、毒性はないものの、価格が高価な材料であり、経済面の課題がありました。
「RASHIX」は、他産業の副生成物である“酸化鉄”を焼結させたセラミックス。
人体への影響はもちろんなく、使用や廃棄における管理が容易です。
また、副生成物を有効活用することで、環境浄化にも貢献しています。
安全性、さらには経済面から考えても「RASHIX」以上の放射線遮へい商品はないと私たちは自負しています。
放射線に対する遮へい効果は、遮へい物の密度に単純に比例すると考えて大きな誤りはありません。
より重く(より厚く)すると、遮へいの効果も高くなります。
といっても、遮へい物の設置場所には、広さや建築の諸々の制限や条件があります。
壁の厚みを大きくすると室内スペースが確保できなかったり、重量が増えたりすることで基礎や地盤補強が必要となるケースがあります。
そこで三石耐火煉瓦では、厚みではなく、体積あたりの重さが重いもの=密度の大きさに注力しました。
密度が大きい物質ほど、単位体積当たりの放射線を遮蔽する能力が高まるからです。
「RASHIX」は、弊社独自の焼結技術により常識を覆す、密度を実現。
コンクリートと比較すると、同じ遮へい能力で約半分の厚さにすることを可能にしました。
人体にも安全で加工しやすいセラミックスゆえ、個人宅や既存の建築物、医療のX線治療装置などの追加遮へい用壁材としての運用も可能です。
用途や設計に合わせた形状で製造できます。
非常に高強度(耐圧200MPa)で、堅固な構造物を構築することが可能です。
1300℃もの高温で焼成された「RASHIX」は高温個所にも利用することが出来ます。
酸やアルカリ、塩分に対しても安定した素材です。希硫酸による耐酸試験の結果、コンクリートや鉄は溶解しますが、「RASHIX」では変化はありませんでした。
長時間高温焼成されたセラミックスである「RASHIX」は、経時変化を生じません。
風雨・紫外線・塩分にさらされても、金属のように錆を生じたり、腐食したりすることなく、長期にわたって安定します。
原料は、安定して大量に入手することが可能な酸化鉄です。
一般的な放射線遮へい材に用いられる鉛やタングステンは、その資源量が減少傾向となっており、絶対的な物量が確保できないという課題があります。有限の地球において、放射線遮へい材の製造においても、省エネルギー、リサイクル、資源の有効活用等、より真剣に取り組まねばなりません。
「RASHIX」の原料は、他産業の副生成物である酸化鉄です。
創業以来120年以上培ってきた耐火煉瓦製造技術を結集することによって、副生成物を原料として、環境浄化への貢献を実現。
特殊なものではない、入手しやすい資源で量産できる「RASHIX」は、放射線遮へい材の未来、地球の未来を担うといっても過言ではありません。
「RASHIX」は工業資材用から生活資材用まで、幅広い領域において強みを発揮することができます。
今後もさまざまな分野でお役に立つよう、邁進してまいります。
医療施設におけるX線防御や、線形加速器・重粒子線治療設備の放射線遮へい材など
・放射線検査室および放射線治療室の壁材に
・放射線の遮へいが困難な手術室、病室での簡易遮へい材として
放射線作業従事者の安全確保、 除染廃棄物など放射性廃棄物の保管容器
・放射線環境下での作業員保護や汚染された物質、廃棄物の簡易遮へい
・放射線環境下での作業員保護
・原子力発電所内の緊急時対策所や作業従事者の避難所として
・広域避難場所、核シェルターを新築する際の遮へい材として
・既築建造物の壁や扉、天井への貼り合わせ
・ビルや居住空間を新築する際の壁材、床材などの建材
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